社員ブログ
AIが速くしたのは制作。でも、決めるのは今も人だった。
どうも Bit Beans 新卒第一号の福原です。デザイナーから転向して、ここ数年ディレクターをしております。
今回は、AIによってWEB制作がぐっと便利になった一方で、「決める仕事」や「人間だからこそ抱く疑問や問い」の重要性は、むしろ増していると実感したことについて書いてみます!
目次
AIで「考えを整理する時間」が短くなった
まず、ディレクターの私が実際にどんな場面でChatGPTを使っているかというと、「自分の頭の中にある情報や考えの整理」。これにつきます。
私はWEBディレクターの中でも進行管理を得意とするほうなので、お客様の考えていることを制作チームに伝えたり、制作チームから上がってきたものがお客様の意図に沿っているかを確認したりと、意図を読み取り、言語化する場面が多くあります。
AIに文章や制作物を完成させてもらうというより、自分の中にある考えを整理し、相手に伝わる言葉にするために使うことが多いです。
そういったときは、まず自分の言葉にしたうえで、ChatGPTにこんなふうに投げかけます。
「〇〇という問題があるのだけれど、エンジニアから教えてもらったことが、お客様には伝わらないかもしれない。どうしたらわかりやすい?」
「デザイナーから上がってきたものがすごく良かったのだけれど、なぜこの案がおすすめなのか、お客様に伝えるにはこういう表現でいいかな?」
自分の言葉だけでは足りない部分を補ったり、より分かりやすくしたりするために、調整をお願いすることが多くあります。
日々、壁打ちをしながら「ChatGPT、頼りになるー!!」と感じています。
便利だけど、そのまま使えるわけではない
ChatGPTが出してくれたものを見て、
うーん。間違ってはいないけど、そうじゃない。
そもそも私の意図が伝わっていなかったので、微妙にわかってない。
うん。そうじゃない。共感は今いらない。
と感じることもあります。
便利だからこそ、つい頼りたくなりますが、ChatGPTは自分の思考を丸ごと預けられる相手ではありません。そして、情報が正しいかを確かめるために、最新情報や公式の情報源を示してもらい、必要なものは自分でも元の情報まで確認して使っています。とても物知りだけれど、たまに自信満々で間違える友達くらいの距離感で意見を参考にしつつ最終的には自分の判断でアウトプットするのが一番大事ですね。
先日、スケジュールの相談をしていたときには、曜日を堂々と間違えて算出してきました。一番困るやつです😭
WEB制作には、意外と「決めること」が多い
WEBディレクターの仕事には、例えば次のような「決めること」があります。
•誰に何を伝えるのか
•情報の優先順位をどうするか
•お客様の要望をどこまで反映するか
•何をあえて載せないか
•プロジェクトをどこに着地させるか
このように、日々の仕事には考えること、決めることがたくさんあります。
さらに、企画や設計などプロジェクトの上流では、まだ公開されていない事業の話や、お客様・ユーザーに関する情報を扱うこともあります。こうした内容を、何でもそのままAIに入力できるわけではありません。
AIに相談するときは、どこまで情報を伏せるのか。内容を抽象化しても相談が成り立つのか。そもそもAIを使うべき場面なのか。実は、AIを使う前から「決める仕事」は始まっています。
会社やプロジェクトのルールを守りながら、何を入力し、何を入力しないのかを自分で見極める。AIが便利になったからこそ、こうした判断はますます大切になっていると感じます。
この話を社内の同世代のママディレクターとしていると、「こういうAIとの付き合い方まで、子どもに教えたり、一緒に考えたりしなくちゃいけないのかな。子どもたちの世代も大変だよね」なんて、子育てトークに広がることもあります。
こうした判断を支えているのは、これまで仕事の中で積み重ねてきた経験や、数々の試行錯誤です。Bit Beansの新卒第一号として入社した私も、気づけば社会人歴がずいぶん長くなりました。気持ちはまだまだフレッシュでいたいところですが!(笑)
自分の目線だけでなく、お客様、制作チーム、実際に使う人、それぞれの立場から考えてみる。簡単に答えが出ないからこそ、これまでの経験を頼りに視点を行き来しながら、よりよい着地点を探しています。
それにしても、お客様と制作チームの間に立つ仕事は、日々考えることが多いな……と、少々お腹いっぱいになることもあります。
それでも、お客様や社内から感謝の言葉をいただけると、とても励みになります。お客様の反応や、完成したアウトプットを一番近くで見られるのも、ディレクターという仕事の楽しいところです。自分が間に入ることで、一つのものがカタチになった瞬間には、「頑張ってよかった」と感じます。
「いい感じ」は、AIだけでは決められない
お客様から言われる、
•もう少し今っぽく
•いい感じに
•なんとなく違う
•シュッとさせたい
•親しみやすいけれど、軽すぎない感じ
といった、まだ具体的なカタチになっていない言葉。その背景には、会社の文化や担当者の思い、ユーザーに持ってほしい印象などがあります。それを会話から探り、具体的な表現に変えていくのは、人の仕事なのではないかと、日々感じます。
「いい感じ」は便利な言葉ですが、それ自体がゴールではありません。「そもそも何を叶えたいのか」「最終的にどうなればよいのか」に立ち返り、その案件に合った表現へ落とし込んでいく必要があります。
「親しみやすさ」と言っても、
医療の予約ページに求められる親しみやすさと、
工業製品のサービスサイトに求められる親しみやすさは、同じ言葉でもだいぶ違いますよね。
AIによって、人が担う仕事が見えてきた
考えること、聞くこと、選ぶこと、捨てること、説明すること、そして相手と合意することは、今も人が担っています。
AIによって「私たちは何をする人なのか」が、少しずつはっきりしてきたのかもしれません。選択肢を出すスピードは上がっても、その中から何を選び、どこへ進むのかを決める仕事は減っていません。
今回、ChatGPTと壁打ちをしながらこの記事を書いていたら、気づけば自分がディレクターとして何を大切にしているのかまで整理していました(笑)。AIは仕事を速くするだけでなく、自分の考えを言葉にする手伝いもしてくれる。そんなことを、改めて感じています。
Bit Beansが掲げているのは、「ウェットに、いこう。」という言葉です。人と真摯に向き合い、寄り添いながら考える。この姿勢は、AIによって制作が速くなった今も変わりません。
では、制作現場でよく聞く「いい感じにしてください」を、私たちはどうやって具体的な形にしているのでしょうか。これはまた、次の記事で。福原でした。
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姉貴(デザイナー)
Sawako Fukuhara
頼り甲斐のあるパワフルオカン。スタイリッシュなデザインが得意。
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