プロが教えるWEB制作会社の選び方 “失敗しない制作会社選び5つのポイント”

初回ミーティングでチェックするならこんな質問！
「正直、目的がまだはっきり整理できていないのですが、大丈夫でしょうか？」
──「全く問題ありません！」「そういうケースの方が多いですよ」と返答してくれる会社を選びたいものですね。

2.技術選定への対応力

WEB制作では、CMSの選定や実装方法、組み込みツールの選択など、さまざまな技術的判断が伴います。
さらに、アニメーションや動きのある演出、写真や動画の使い方といった表現まわりの技術選定も重要な要素です。
これらはかなり専門的な内容のため、ユーザー側ですべてを理解するのは難しい部分も多いと思います。けれど、気にしたいのはその技術選定や表現に、きちんとした理由があるかどうか。

• なぜこのCMSなのか
• なぜこの実装方法なのか
• なぜこの動きや演出が必要なのか

「いつもこれを使っています」「流行っているから」といった理由ではなく、今回の目的や運用に対して、なぜこの技術・この表現が適しているのかを、分かる言葉で説明できること。
それが、技術選定への対応力です。またその説明にはWEB制作会社の技術力も滲みます。技術力のある制作会社は自信があるので、「どこかで見かけたこんな表現」に対して尻込みをしません。広い選択肢から最適なものを選べる力も見極めたいところですね。

初回ミーティングでチェックするならこんな質問！
「今回の目的に対して、どんな技術や仕組みが向いていると考えていますか？」
──「いろいろ検討してみたいと思いますが」という前置きや、複数の選択肢を出して理由を伝えてくれる会社が柔軟な対応のできる会社。逆に「うちはCMSはWordPress一択です」というような返答は要注意です。

3.対話や相談への対応力

WEB制作の第一フェーズは、適切なヒアリングにあります。このヒアリングの質が、その後の進め方や最終的な成果に大きく影響するのは、言うまでもありません。
そして、より良いヒアリングに欠かせないのが「対話」です。
一見すると直接関係がなさそうな質問から話が広がり、そのやりとりの中で、軸となる大切なことに気づかされる。WEB制作の現場では、そうした場面が少なくありません。だからこそ、対話がしやすい制作会社かどうかは、意外と重要なポイントです。

また、WEB制作を進める中では、「ここはどうしたらいいだろう」「少し変えたいけれど可能か」といった、さまざまな相談ごとが生まれます。そうした相談に対して、いつでも前向きに向き合い、いったん受け止めて考えてくれる制作会社であれば、制作そのものへの心理的なハードルがぐっと下がります。

結果として、不安よりも「出来上がりを楽しみにする気持ち」を持ちながら、プロジェクトを進めることができるはずです。

初回ミーティングでチェックするならこんな質問！
「制作中に、ちょっと迷っている段階でも相談して大丈夫ですか？」
──制作会社の中には、相談の回数を決めているところもあるようです。即答で「大丈夫です！いつでも相談してください」「早めに相談してもらえる方が助かります」と返答がある制作会社を選びたいものです。

4.費用や予算への対応力

WEB制作において費用はとても大切な問題です。聞きづらかったり、細かく聞くのは失礼と感じることもあるかもしれませんが、費用の話こそ、WEB制作会社の対応力が最も現れやすいポイントでもあります。
対応力のあるWEB制作会社は、金額そのものを押し付けるのではなく、なぜこの費用になるのか、どこにどれだけの工数がかかっているのか、予算に制約がある場合の考え方を、隠さずにわかる言葉で説明します。
また、予算が合わない場合に、最初から全てを完璧につくるのではなく、フェーズを分けて進めるという考え方や対応ができるかどうかも重要なポイント。
WEBサイトは最低限必要な部分から始めて、公開後の反応を見て改善していくこともできます。数年後など先を見て、段階的に一緒に育てていく視点で考えてくれるかも、確認しておきたい部分です。
いくらかかるか、だけではなく、どう育てるかの視点で予算に合わせて柔軟な考え方ができるかどうか。これが費用や予算への対応力です。

初回ミーティングでチェックするならこんな質問！
「予算に限りがある場合、どんな進め方が考えられますか？」
──作り方の変更とともに、作業範囲の分担や、フェーズに分ける方法、また優先順位の付け方の相談ができる制作会社がおすすめです。費用について率直に話せるかどうかは、今後、制作の中の不安に誠実に向き合ってくれるかどうかにも現れます。

5.スピードや保守運用への対応力

WEB制作会社の内部を外から詳しく知ることは、なかなかできません。
ただ、緊急時にもスピード感をもって対応できる会社には、共通する特徴があります。それは、ひとりの担当者に頼りきりになるのではなく、複数の人が状況を把握し、カバーできる体制が整っていることです。

また、保守・運用で重要なのは、進化の早いWEB制作の現場において、情報や知見をチーム内で共有できていること。技術やセキュリティを取り巻く環境は常に変化します。そうした変化に対して、個人任せにせず、組織として判断・対応できる制作会社であれば、長期的にも安心して任せることができます。

WEB制作会社のよりよい体制づくりと情報共有の仕組みは、外からはなかなか見えない部分ですが、WEBサイトを安心して運用し続けるための大切な土台です。

初回ミーティングでチェックするならこんな質問！
「技術やセキュリティ面での進化にはどのように対応されていますか？」
──個人のキャッチアップではなく、チームや会社内でどのような体制をとっているかが、チェックポイントです。知識量の多さももちろんですが、変化を前提とした長期運用の体制があるかどうかを見極めてください。

WEB制作会社選びは、長く伴走するパートナー選び

WEB制作会社選びというと、どうしても「デザインがきれいか」「実績が多いか」「価格は妥当か」といった目に見えやすい部分に意識が向きがちです。

もちろん、それらも大切な要素です。しかし実際には、WEB制作は短距離走ではなく、公開後の運用や改善まで含めた、長い付き合いになるケースがほとんどです。だからこそ重要なのは、対応力の部分です。今回ご紹介した5つのポイントは、どれも初回の打ち合わせや見積もりの段階で、ある程度見極めることができます。

「どんなサイトを作ってくれるか」だけでなく、「どんな向き合い方をしてくれる会社か」。

その視点を持ってWEB制作会社を選ぶことで、制作途中のストレスや、完成後の後悔は大きく減らせるはずです。WEB制作は、企業の売上や採用、ブランディングに直結する大切な投資です。ぜひ焦らず、自社にとって長く信頼できるパートナーを見つけてください。

創業2003年。20年以上続くWEB制作会社Bit Beansは、対応力が自慢の制作会社です。

記事の中には触れていませんが、WEB制作会社選びで意外と見落とされがちなのが「継続性」です。
「制作会社がなくなってしまうことなんてあるの？」と思われるかもしれませんが、実際には珍しい話ではありません。リソース不足で連絡が取りづらくなったり、最終的にはまったく連絡が取れなくなってしまうケースもあります。
WEBサイトは、作って終わりではなく、運用や改善を続けていくものだからこそ、長く付き合える体制があるかどうかは重要な判断材料になります。